視覚障害者と健常者によるクロスカントリースキー・プログラム
since: 1996.10.19 / last updated: 2021.12.31
スキー・フォー・ライトは、1975年より米国で続けられている視覚障害者と健常者によるクロスカントリースキー・プログラムです。その日本版であるスキー・フォー・ライト ジャパンは、1995年より活動を開始し、1996年からプログラムを開催してきました。モットーは "If I can do this, I can do anything."
スキー・フォー・ライト ジャパンでは、視覚障害者と健常者が1対1でペアを組んで、3日間に渡ってクラシカル走法によるクロスカントリー・スキーを行ないます(クラシカル走法とは、雪面にスキー幅のトラック(溝)がひかれており、この溝にそって走るスタイルです)。健常者はガイドとして、コースの状態や方角について指示をします。各ペアは最終日のタイムトライアルレースに向けて、トレーニングに励みます。
このプログラムでは、視覚障害者と健常者がフィフティー・フィフティーの立場で、クロスカントリー・スキーをレクリエーションという視点で楽しみ、共同でトレーニングを行ない、その結果として喜びを共有し、相互に理解し合います。 クロスカントリー・スキーを通して視覚障害者は新たな自分の可能性を発見し、健常者は人に教える喜びを得ます。
スキー・フォー・ライトの理念として大切なことは、健常者は「視覚障害者の召し使い(servant)」ではないということです。健常者は「視覚障害者のためになにかをしてあげている(doing something FOR the visually impaired person)」のではありません。「視覚障害者と経験を共有している(sharing WITH the visually impaired person)」のです。