last updated: 2005.9.27
会場で参加者に配布した資料と「2004-2005年 活動報告」の一部を合わせたもののHTML版です。
視覚障害者のクロスカントリースキー・プログラムというアイディアは、ノルウェー人のオラフ・ペダーセン(Orav Pedersen)と、アーリング・ストーダル(Erling Stordahl)によって提案され、ノルウェー王室のサポートのもとで1964年より始まりました。この大会は「リデレント(Ridderennet)」と呼ばれ、現在まで毎年開かれています。
ペダーセンはその後米国に移住し、米国版リデレントである「Race For Light」を1975年にコロラド州で開催しました。このときのプログラムは、その名前がしめすように競技志向で、第1回のプログラムにはアメリカ人、ノルウェー人を中心に約60名が参加しました。
その後「Race For Light」は「Ski For Light」と名称を変え、クロスカントリー・スキーを競技としてではなくレクリエーションとして、健常者〜障害者の相互理解の促進の手段として考えるプログラムに変わりました。
Ski For Light は2004年には第29回を迎え、米国、ノルウェーの他に数ヶ国から約250名が参加するプログラムに成長しました。
スキー・フォー・ライト ジャパンは、米国 Ski For Light の日本支部として、1995年8月より活動を開始いたしました。初年度である1996年には、1月に第1回の国内プログラムを福島県裏磐梯にて開催し、34名の視覚障害者・晴眼者に参加していただきました。また米国サウスダコタ州で行われた第21回スキー・フォー・ライト インターナショナルには、日本から10名の参加者を送ることができました。
1年目から9年目の国内プログラムには、延べ400名近い参加者にお集まりいただき、繰り返し参加される方も増えてまいりました。また米国で行われた第22回から第28回のSki For Lightや、ノルウェーで行われた第37回、第38回リデレントには、延べ26名の参加者を送ることができました。さらに、4年目の国内プログラムには、米国とノルウェーから合計4名の参加者もあり、国際的なネットワーク作りができました。
毎年1回の国内プログラムと、アメリカやノルウェーへの参加者の派遣を通じて、今後もスキー・フォー・ライト ジャパンは、参加していただいた方々のご意見や多方面からのアドバイスを参考に、『視覚障害者レクリエーションの充実』、『視覚障害者・健常者間の相互理解』及び『国際交流』を目的として、活動を継続して参ります。
この度は第10回スキー・フォー・ライト ジャパンにご参加いただきありがとうございます。1996年にスタートしたこのプログラムもとうとう10年目を迎えました。昨年は29名にご参加いただきました。今年は31名の方々にご参加いただいています。初参加の方が6名、10年連続の皆勤賞の方も5名いらっしゃいます。また、スーダンからの留学生や、アテネ・パラリンピックのマラソン競技に参加した選手も、スキーヤーとして参加されています。
SFL-J はみなさんの参加型プログラムです。一生懸命スキーに取り組むもよし、兎の足跡を探すもよし、雪合戦をするもよし、冷凍ミカンを作るもよし、雪上でお茶会を開くもよし、アフタースキーに活躍するもよし。パートナーや他の参加者と交流を深めながら自分なりの楽しみ方を探してください。また、今年もお世話になる国民休暇村には、露天風呂等もありますので、昼間のスキーに加え、アフター・スキーもエンジョイしていただけると思います。
晴眼者の参加者の中には初めてガイドをする方もいらっしゃいます。また、視覚障害者の参加者の中には、クロスカントリー・スキーは初挑戦という方がいらっしゃいます。SFL-J ではクロスカントリー・スキーはあくまでも道具です。いっしょにスキーをすることを通して、コミュニケーションをしたり、パートナーを理解したり、自分の可能性を感じることができます。裏磐梯の大自然の中で、すばらしい時間を体験してください。
SFL-J のスタッフは少人数ですので行き届かない点もあるかと思います。その点はお許しください。しかし、できる限りよいプログラムにしていきたいと考えておりますので、気になることがございましたら、どんなことでもぜひスタッフにお伝えください。
最後になりましたが、普段から SFL-J の活動にご理解いただきサポートをいただいているすべてのみなさまにこの場を借りて感謝申し上げます。
(第10回 スキー・フォー・ライト ジャパン プログラムより)
I hope that each of you who are attending the tenth anniversary event of Ski for Light Japan this week have a truly great time skiing and spending time together.
Toshiaki Aomatsu and your other leaders have done a wonderful job in taking the idea of Ski for Light back to Japan and making it a huge success there.
It is making a real difference to the lives of all who come in contact with the program. All of you are to be complimented for a job well done.
Have a great week and enjoy your anniversary. I only wish that I could be with you.
スキー・フォー・ライト ジャパンの第10回記念大会に参加されるみなさまがスキーをしたり、いっしょに活動する中で、すばらしい時間を過ごされることを祈っております。
青松 利明さんをはじめスタッフのみなさんは、スキー・フォー・ライトのコンセプトを日本に持ち帰り、大きな成果をあげており、そのことはたいへんすばらしいことだと思います。
このプログラムは参加されるみなさんの人生を大きく変化させます。みなさんのご活躍を期待しております。
楽しい記念大会でありますように。私もみなさんといっしょに参加できたらどんなにすばらしいことかと思っています。
(第10回 スキー・フォー・ライト ジャパン プログラムより)
2005年1月8日(土)〜10日(月・祝) 福島県 裏磐梯 1月8日(土) 7:45 貸切バス利用者集合 12:00 貸切バス到着 貸切バスを利用しない参加者の受付 (休暇村ロビー) 12:30 スキーあわせ 13:00〜15:30 クロスカントリースキー 17:00 ミーティング (ガイド、視覚障害者別) 18:00 夕食 20:00 交流会 1月9日(日) 7:30 朝食 9:00〜11:30 クロスカントリースキー 申告タイムレースのためのタイム計測 (各自) 12:00 昼食 13:00 クロスカントリースキー 14:00 申告タイムレース 17:00 ミーティング (ガイド、視覚障害者別) 18:00 夕食 20:00 交流会 1月10日(月・祝) 7:30 朝食、チェックアウト 9:00〜11:00 クロスカントリースキー 12:00 昼食、閉会式 13:30 解散 貸切バス出発
(第10回 スキー・フォー・ライト ジャパン プログラムより)